開発支援AIであるClaude Codeが、エンジニア採用の現場で活用され始めています。delyやGoodpatchといった先進企業は、このAIを採用プロセスにどう組み込むかの試行錯誤を開始しました。採用管理システムの新機能搭載も相まって、人事が技術を理解するハードルが下がりつつあります。AI時代の新しい採用の形と、担当者が今すぐ取り組むべき準備を解説します。
エンジニアなら誰もが知る開発支援AIのClaude Codeが、今や開発現場を飛び出し、採用の最前線にまで進出しています。クラシルを運営するdelyや、kubell、グッドパッチ、AnotherBallといった名だたる企業が、このAIを採用プロセスにどう活用できるかという試行錯誤を公に議論し始めました。開発効率を高めるための道具が、なぜ今、人事や採用担当者の注目を集めているのでしょうか。
最近の動向を見ると、採用管理システムのらくるーとがAI機能を新搭載するなど、採用の自動化・高度化は一段と加速しています。特に注目すべきは、本来はターミナル上でコードを書くためのエージェントであるClaude Codeを、採用の質を高めるための手段として研究する企業が現れている点です。複数の企業が共同で交流会を開催し、採用におけるAI活用の実態を共有する動きは、AIが単なるツールを超えて組織運営の核になりつつあることを示しています。
この変化は、エンジニア採用に携わるすべての人に影響を与えます。技術的なバックグラウンドが少ない人事担当者にとっては、AIを味方につけることで技術選考のハードルを下げられる可能性があります。一方で、転職を検討しているエンジニアにとっては、自分の書いたコードが人間だけでなく、高度なAIによっても多角的に評価される時代が来たことを意味しています。
私たちAfterAI編集部は、この動きを人事とエンジニアリングの境界線が消失する前兆だと捉えています。これまでは採用担当者が技術を理解するか、エンジニアが多忙な中で面接に駆り出されるかの二択でした。しかしClaude CodeのようなAIが介入することで、技術の目利きをAIがサポートし、人間はより本質的なカルチャーマッチやキャリアの対話に集中できるようになります。仕事が消えるのではなく、技術理解という壁がAIによって低くなることで、採用に関わる事務職や人事職の役割がより戦略的なものへと増幅していくはずです。
よくある誤解として、AIを採用に使うのは単なる足切りや効率化のためだと思われがちです。しかし、先進企業の取り組みはむしろ逆です。候補者が書いたコードの意図をAIと共に深く読み解いたり、候補者一人ひとりに合わせた最適なコミュニケーションを設計したりと、選考の丁寧さを高めるためにAIが使われています。AIは冷徹な選別機ではなく、人間味のある採用を実現するためのパートナーになりつつあります。
今日からできることとして、まずは開発現場で何が起きているのかを知るために、Claude CodeのようなAIエージェントがどのようなアウトプットを出すのかを一度自身の目で確認してみることをお勧めします。エンジニアがどのようなツールを使って仕事をしているかを知ることは、採用の解像度を上げる第一歩です。
次に、自社で利用している採用管理システムにAI機能が追加されていないか、あるいは追加される予定があるかを確認してください。らくるーとのような新しい機能をテスト運用できる環境を整え、実際の業務でどの程度の手間が削減されるかを体感してみることが重要です。
最後に、AIが技術的なスキルを可視化してくれることを前提に、これからの面接で人間にしか評価できないポイントはどこにあるのか、評価基準を改めて定義し直してみてください。AIが得意なことはAIに任せ、人間は候補者の意欲や価値観といった、データ化しにくい領域に注力する準備を始めましょう。